集音器にはない、補聴器購入の意外なリスク

世の中には、高機能な集音器の存在を知らず、「難聴=補聴器」と考えている方が意外と多いようです。補聴器は数万円もする高額商品です。まずは集音器を試してみて、どうしても補聴器がいいという方は、いくつかの購入リスクがあるので注意してご検討いただければと思います。「販売店」で購入する場合と「通販」で購入する場合に分けてご説明します。

参考:お試しできる集音器一覧

補聴器の「販売店」購入のリスク

「難聴対策のために補聴器の購入を考えており、補聴器を買うなら、いろいろ相談できて試聴もできる補聴器販売店を利用するのが一番」という声がありますが、そんな補聴器の販売店購入にも、意外なリスクが潜んでいることをご存知ですか?

「売上第一」で高い補聴器を勧められるケースが多い!

悩むおじさん

補聴器の販売店で、もっともよくあるトラブルと言えるのが、「高い機種ばかりを勧められる」というものです。

確かに、高い機種のほうが機能は豊富ですが、特に軽度〜中度程度の難聴の人の場合は「シンプルな機能の安い補聴器でも、その人にとっては良く聞こえる」という機種が見つかる可能性もじゅうぶんにあります。

ですが売上第一で「安いものは悪い」と言わんばかりにバッサリと切り捨てて、高価格な機種ばかりを勧められるケースも少なくないのです。

「もう少し安い機種でおすすめのものはないか」と聞いても、ロクに説明もせず嫌な顔をするような販売員のいる店では、買わないほうがいいでしょう。

試聴ができない販売店もある!

「補聴器販売店は試聴ができるのがメリット」と思っている人は多いと思いますが、実は「試聴器のコストをケチり、試聴器を置いていない」という販売店も少なからず存在します。

試聴してこそ、その補聴器との相性が分かるのに、それをさせないような姿勢の販売店は、難聴に対する配慮ができていない、質の低い販売店だと言えるでしょう。こうした販売店での購入も、避けたほうが無難です。

素人が補聴器のアドバイス!?

補聴器販売店の販売員は、聞こえの問題や、個人個人に対する補聴器の適性の判断などができるプロであることが望まれますが、実際は、「資格も何もない素人が販売員をしている」というケースも少なくありません。

「何の知識もない素人の販売員が、数多くの補聴器の中から、素人判断でおすすめを選ぶ」と考えると、それがどれだけいいかげんで、信頼性がないものかが分かりますよね。

そんな「いいかげんで信用できない素人の販売」を避けるためには、「言語聴覚士」または「認定補聴器技能士」のどちらかが常駐している販売店を選ぶ、というのが最低条件となります。

ちなみに、「言語聴覚士資格」と「認定補聴器技能士資格」のレベルはかなりの差がありますので、できれば聞こえに関するプロである「言語聴覚士」がいる販売店のほうが、より望ましいと言えます。

参考:補聴器より「集音器」をおすすめする3つの理由とは?

補聴器の「通信販売」での購入リスク

軽度〜中度の難聴者の場合、比較的安価な補聴器でも対応できる可能性が高いため、「安価な補聴器をネット通販で選ぶ」という手法を摂る人も少なくありません。

しかし、実は補聴器の通販購入にも、大きなリスクがともなうんですよ。 そのリスクとは何か、それをここでご説明しましょう。

補聴器通販購入の最大のデメリットとは?

説明するおばあちゃん

補聴器を通販で購入することの最大のデメリットと言えるのが、「試聴できない」ということです。

補聴器というのは、機種によって機能や特性もさまざまですので、同じような価格帯のものであっても、機種によって聞こえ方なども違ってきます。

ですから本来なら、補聴器は「自分の耳で聞こえ具合を判断してから購入する」というのが基本なのですが、通販購入という形で、こうした試聴制度を実践できるところはほとんどありません。

また、多機能な補聴器の場合、多機能すぎて「詳しい説明がなければ、正しい使用法を守ることが難しい」というものさえあります。

通販購入というのは、そうした的確なアドバイスを受けられる機会が無いも同然なので、この点でもリスクが高いと言えますね。

調整が必要な補聴器もある!

補聴器の通販購入がおすすめできない理由としてはもうひとつ、「プロの手で、個人個人の聞こえの状態に合わせてしっかりと調整してもらう必要がある補聴器が多く存在する」というのが挙げられます。

「プロによる正しい調整がなされること」を大前提として作られている補聴器が通販で取り扱われていても、購入者自身が素人だと、素人判断での調整しかできなくなってしまいます。

その結果、補聴器の本来の機能が発揮できないどころか、「調整ミスでむしろ難聴を悪化させてしまう」というリスクが出ることさえあるのです。

補聴器の通販購入というのは「店員の目を気にするようなこともなく、一人で気兼ねなく選べる」「販売店での購入よりも安価で買える可能性も高い」というメリットがありますが、そうしたメリットと引き換えに、機種選びや調整面でのリスクが大いに高まる手段である、とも言えるのです。

なまじ機能が細分化されている補聴器だからこそ、ネット通販・カタログ通販の画像と商品説明だけで選んでしまうのは、無理があるということですね。

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